フェード/クロスフェードの方法（破壊編集）

オーディオデータにゆるやかなボリュームの変化をつけるために、いくつかのコマンドが用意されています。1つ目のコマンドは、フェード/エンベロープコマンドです。このコマンドを使うと、フェードインあるいはフェードアウトの効果をオーディオにつけることができ、またエンベロープを設定して、音量変化のカーブを決めることもできます。リニア（線形）、エクスポーネント（指数）、インバースエクスポーネント（逆指数）という3つのエンベロープがもともと用意されています。フェードをかける前に、エンベロープの形を変えることができます。

フェード/エンベロープダイアログ内のエンベロープは、それぞれ1つ以上の動かすことのできる連結点（線形の場合は1つ、指数カーブの場合は9つの連結点）で構成されています。カーブの終点は動かすことはできませんが、各連結点をドラッグしたり、新しい連結点を作ってカーブの途中の形を変更することもできます。

表 166.  

目的	操作方法
連結点を動かす	連結点をクリックして、新しい位置へドラッグする
新しい連結点を挿入する	既存の連結点と連結点の間の線をクリックする
連結点を削除する	連結点をクリックして、次の連結点までドラッグする
もう一度最初のカーブの形に戻す	リセットをクリックする

2つ目のコマンドはクロスフェードコマンドです。このコマンドを使うと、あるオーディオクリップと他のオーディオクリップを同時に、そして相互にフェードする（一方はフェードアウトでもう一方はフェードイン）ことによって、滑らかにオーディオを変化させることができます。フェード/エンベロープと同様、3つのカーブがもともと用意されており、それらのカーブの形を変えることができます。

オーディオにフェードをかける方法

1.	オーディオデータを選択します。

2.	プロセス > エフェクトの反映 > フェード/エンベロープを選択して、フェード/エンベロープダイアログを開きます。

3.	ドロップダウンリストからエンベロープを選択します。

図356. フェード/エンベロープダイアログ

4.	カーブの形を変えたい場合は、フェードとクロスフェードの項の表を参考にして変えてください。

5.	OKをクリックします。

これにより、選択したオーディオデータにフェードがかけられます。

オーディオをクロスフェードさせる方法

1.	2つの重なったオーディオクリップを選択します。それらのイベントが同じトラック上にある必要はありませんが、クロスフェードをかけるためには、クリップが時間軸上で重なっている必要があります。

2.	プロセス > エフェクトの反映 > クロスフェードを選択して、クロスフェードダイアログを開きます。

3.	ドロップダウンリストからエンベロープを選択します。

図357. クロスフェードダイアログ

4.	カーブの形を変えたい場合は、フェードとクロスフェードの項の表を参考にして変えてください。重なっているクリップのうちの、一方のクリップに対するカーブのみ変えることができます。もう一方のカーブは、2つのカーブの合計が常に100%になるように、自動的に調整されます。

5.	OKをクリックします。

これにより、選択したデータに2つのフェードがかけられます。

非破壊編集について詳しくは、スリップ編集（非破壊編集）を参照してください。